歯に物が挟まる不快感は、日々のセルフケアを少し工夫するだけで、大幅に軽減し、予防することができます。その場しのぎの対処法だけでなく、そもそも物が挟まりにくい口内環境を作ることを目指しましょう。そのための鍵は、「歯間清掃の習慣化」と「正しい歯磨き」です。歯に物が挟まる最大の原因は、歯と歯のあいだに存在するわずかな隙間です。この隙間をきれいに保つために、毎日の歯磨きに「デンタルフロス」や「歯間ブラシ」をプラスすることは、もはや必須のケアと言えます。特におすすめなのは、一日の汚れをリセットする意味で、「夜寝る前の歯磨きの際」に、歯ブラシの前に歯間清掃を行うことです。歯ブラシの前にフロスや歯間ブラシを使うことで、歯と歯のあいだの大きな汚れを先に取り除くことができ、その後の歯磨きでフッ素などの薬用成分が歯間部に行き渡りやすくなるというメリットもあります。毎日続けることで、歯垢が溜まりにくくなり、歯茎が引き締まって、物が挟まりにくい健康な状態へと導かれます。次に、歯ブラシの選び方と磨き方です。ブラシのヘッドが小さく、毛先が細いタイプの歯ブラシを選ぶと、奥歯など、磨きにくい場所にも届きやすくなります。そして、磨く際は、力を入れすぎないことが重要です。鉛筆を持つように軽く歯ブラシを握り、歯と歯茎の境目に45度の角度で毛先を当て、小刻みに優しく振動させるように磨きます(バス法)。ゴシゴシと大きく動かすと、歯茎を傷つけたり、歯をすり減らしたりする原因になるだけでなく、肝心の歯と歯のあいだの汚れは全く取れません。また、食後のケアも大切です。色の濃いものや繊維質のものを食べた後は、すぐに歯を磨けない場合でも、水で強く口をゆすぐだけでも、挟まりかけた食べカスを洗い流し、口の中を中性に近づける効果があります。これらのセルフケアを毎日続けることは、歯に物が挟まるのを防ぐだけでなく、虫歯や歯周病といった、あらゆる口のトラブルを予防するための最も基本的で効果的な方法です。日々の少しの努力が、将来のあなたの歯の健康を大きく左右するのです。
歯に物が挟まるのを防ぐ!毎日のセルフケア術