先生におすすめ!歯医者でお小遣い稼ぎに最適なWebサービスいろいろまとめ1つ

医療
  • その茶色い歯、酸蝕症かもしれません

    医療

    歯の茶色い変色といえば、多くの人が虫歯やステインを思い浮かべますが、近年、これらとは全く異なる第三の原因として注目されているのが「酸蝕症(さんしょくしょう)」です。これは、虫歯菌とは関係なく、飲食物に含まれる「酸」によって歯が直接溶かされてしまう病気で、現代人の食生活に深く関わっています。酸蝕症によって歯が茶色く見えるのには、二つの理由があります。まず、酸によって歯の表面のエナメル質が溶かされると、その表面が粗造になります。ツルツルだった表面がザラザラになることで光が乱反射し、歯の光沢が失われます。そして、その荒れた表面には、コーヒーやお茶などのステイン(着色汚れ)が非常に付着しやすくなるため、結果として歯が茶色くくすんで見えてしまうのです。さらに症状が進行すると、エナメル質が完全に溶けて、その内側にある黄色い象牙質が露出してきます。象牙質がむき出しになることで、歯は全体的に黄色から茶色みを帯びて見え、見た目の問題はより深刻になります。また、象牙質はエナメル質よりも柔らかいため、露出すると歯のすり減りが加速し、冷たいものがしみる「知覚過敏」の症状も引き起こします。酸蝕症を引き起こす主な原因は、私たちが日常的に口にする多くの飲食物に潜んでいます。炭酸飲料、スポーツドリンク、栄養ドリンク、柑橘系の果物(レモン、グレープフルーツなど)、黒酢やリンゴ酢などの健康飲料、ワインなどが代表的です。これらの酸性度の高い飲食物を、頻繁に、あるいは長時間かけて摂取する「だらだら飲み・食べ」の習慣がある人は、特に注意が必要です。健康のためと思って毎日飲んでいるお酢ドリンクが、実は歯の健康を蝕んでいた、というケースも少なくありません。酸蝕症は、痛みなどの自覚症状が出にくく、静かに進行するのが特徴です。歯の先端が丸みを帯びてきた、透き通ってきた、そして全体的に茶色くくすんできたと感じたら、それは酸蝕症のサインかもしれません。一度、ご自身の食生活を振り返り、専門家である歯科医師に相談することをお勧めします。