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歯医者の初診では、正確な診断と安全な治療計画のために、問診票の記入や歯科医師からのヒアリングが行われます。このとき、自分の状態を的確に伝えることができれば、その後の治療が非常にスムーズに進みます。いざ質問されると慌ててしまい、うまく答えられなかったという経験をしないためにも、事前にいくつかの点を整理しておくと良いでしょう。まず最も重要なのが、現在の症状についてです。いつから、どの歯が、どのように痛むのかを具体的に伝えられるように準備しておきましょう。「昨日の夜から右下の奥歯がズキズキと痛む」「一週間前から冷たいものを飲むとキーンとしみる」といったように、具体的な時間や状況を交えて説明できると、歯科医師も原因を推測しやすくなります。また、過去の歯科治療の経験についても思い出しておくと役立ちます。以前に治療した歯の場所、麻酔で気分が悪くなった経験の有無、詰め物や被せ物の種類などを覚えていれば伝えてください。特にアレルギー歴や現在治療中の病気、服用している薬については、極めて重要な情報です。例えば、血圧の薬を飲んでいる場合は、治療中の出血に影響することがありますし、骨粗しょう症の薬は抜歯などの外科処置に際して特別な注意が必要となります。安全な治療の前提となる情報ですので、お薬手帳を持参するのが最も確実です。さらに、生活習慣に関する質問をされることもあります。喫煙の有無、歯磨きの回数やタイミング、間食の習慣など、これらは虫歯や歯周病のリスクを評価する上で参考になります。最後に、治療に対する希望や不安があれば、それも遠慮なく伝えましょう。「痛いのがとにかく苦手」「銀歯は避けたい」「仕事の都合で通える曜日が限られている」など、自分の要望を最初に伝えておくことで、それに配慮した治療計画を立ててもらいやすくなります。これらの準備をしておけば、初診の場で落ち着いて対話ができ、納得のいく治療への第一歩を踏み出せるはずです。